日本の多くのバイク乗りが自分の中で一生に一度は旅してみたいと思う場所があるものです。その中で一番人気のある場所は北海道です。
なぜ北海道が一番人気があるかというと、日本の本州とは比べものにならないくらいに、広い大地、そして真っすぐな道に憧れるのだと思います。
そういう私も、若い学生の頃にある雑誌で北海道の大地を大型バイクで悠々と走っている写真を見て、自分もいつかは同じ様に北海道をバイクで旅してみたいなぁと思ったものです。しかし大人になってみると、なかなか纏まった時間が取れず、せっかく取れた二、三日の休みも家でだらだらしたり、半日GOLDWINGでツーリングする程度で満足してしまっていました。
そんなある日、学生の頃からのバイク仲間から久しぶりに連絡が入って、お盆休みの僅かな時間一緒に北海道にツーリングしないかと誘いを受けました。私は今でも漠然とではありますが、北海道を旅する気持ちを忘れてはいなかったので、気心の知れてたバイク仲間だったということもあり、彼と一緒に愛車のGOLDWINGで三泊四日の北海道旅行に行くことにしました。
家から青森までバイクで飛ばし、そこからフェーリーにバイクと一緒に乗って、函館から札幌までのバイク旅をスタートさせました。
残念ながら二人で都合が合うのが三泊四日しかなかったので、行ける所まで走って函館まで折り返してくるというプランを作りました。
途中の宿泊場所は以前から名前だけは聞いていた、ライダーハウスという格安で宿泊できるバイク乗りや自転車乗り専用の宿に泊まりました。
私達がツーリングした時期は一年の中でも特にバイクツーリングの旅行者が多い時期らしく、フェーリーでもバイクに荷物を山積した若いライダーを何人も見かけて、思わず話しかけたりもしました。
実際の景色も本州とは全然異なり、視界を遮るものがほとんどなく、夏の北海道は気持ち良いの一言です。真夏だというのに、薄着では少し肌寒いくらいでした。
ライダーハウスも値段の割にとても清潔で、何よりそこに宿泊している人が上は70歳の古希の爺さんから下は20歳の大学生まで宿泊しており、同じライダー同士夜の遅くまで、皆それぞれの旅情報や次にツーリングしてみたい場所なんかを思い思いに語り合いました。
その時どうして自分は、学生の頃に思い切って北海道にバイクツーリングをしに来なかったのだろうと後悔したものです。わたしはここでは敢えて北海道のツーリングは素晴らしかったとしか言いません。バイクツーリングが好きな人は是非自分で北海道に来て、その景色や人々との交流を楽しんで下さい。